権利処理実務者の諸々日記

著作権や肖像権等の権利処理に携わってきた筆者が周辺書籍の紹介等をします。

研修の振り返り

 この1年、社員の研修を任せられています。次年度も基本的には研修担当が続く予定です。そこで、この1年で行った研修を振り返ってみたいと思います。 私が担当した研修は、権利者団体研修、権利の洗い出し研修、著作権研修の3種類の研修です。以前の事務所には会議室がなかったので、最初に行った権利者団体研修はパワポで作成した資料とノートタイプのホワイトボードを使っていました。なので、資料とホワイトボードノートを行ったり来たりして、結構、研修中にワタワタとすることが多かったように思います。

 権利の洗い出し研修はPCを使って映像を見ながらの研修で、一旦止めながらホワイトボードノートにメモを取っていました。ただし、プロジェクターを使ってということもできなかったので、3人〜4人で1台のノートPCを覗き込むような研修でした。    著作権研修を行う頃は事務所が移転し会議室ができたので、ワークショップをしながら著作物とは、著作権者とはという研修を行いました。この時もまだホワイトボードはなかったので、資料とPC、ホワイトボードノートの3つを使って研修を行っていました。

 そして、そのことに全然違和感がなかったのですが、Facebookのお友達である竹生さんから「まなボード」の存在を聞いて、すぐに取り寄せてみました。ちなみに私がツールを選ぶ時のポイントは自分がそのツールをどう使うのか具体的に思い浮かぶかどうかです。 「まなボード」は書き込みができるクリアシートの下に紙が挟めるので、マトリックスや図を挟んでその上からコメントを追記することができます。著作権の研修は意外とマトリックスや図を使うので、最初から未記入のマトリックスのテンプレートや図を挟んでおけば、受講側の社員が書き込むこともでき、その結果もスマホのカメラで保存しておくことができます。こうしておけば、前回どのタイミングで何を話したかの記録にもなります。研修を担当される方はよくお分かりになると思いますが、研修自体は生物なので、受講者によって同じワークショップやブレストをしても全然違う結果が出てきます。その結果をリサーチするためにわざと同じ研修をすることもあります。そういう場合、毎回手書きマトリックスを作成するのは時間と労力の無駄だと思います。予めテンプレートを幾つか作成しておけば、研修の準備が楽になります。

 また、研修とは少々ズレますが、私たち権利処理実務の大きな仕事の1つに台帳作成というものがあります。この台帳作成は各プロジェクトでルールが異なるので、キックオフミーティングの時などには必ず説明が必要になります。その際に、拡大した台帳を「まなボード」に挟んで上から書いていくと非常にわかりやすく説明することができます。

 電子黒板のような機材が買えなくても、「まなボード」で十分に対応できるのです。このような使い方以外にも1人1枚使用してプレゼンの練習をしたり、テンプレートだけ作っておいて、1人でブレストをしたりすることもできると思います。 ということで、次年度は「まなボード」を使用した研修をたくさん行っていきたいと思います。